小学生のうちは骨が成長段階にあります。
成長段階にも個人によって差があるため、指導者は細心の注意を払って子どもと接する必要があります。
ですが、現実はチームの人数がギリギリというチームも多い中でピッチャーを出来る子は限られるということも少なくありません。
また、同様にキャッチャーもボールを投げることが多いポジションで、ピッチャーとキャッチャーに怪我のリスクが高い事実があります。
親としては、子どもの怪我の兆候を見逃さずに怪我から守るための基礎知識を知っておくことが大切です。
野球肘の症状と治療法
野球肘は小学生や中学生など体が成長過程にある子どもに多くみられる怪我です。多くの原因は投げすぎによるものといわれています。
初期症状は肘の曲げ伸ばしの際の痛みがほとんどです。
初期のうちは肘の痛みは数時間から数日で治ることが多く、痛みが治ったことで投球を再開し悪化させてしまうこともあります。
このような初期段階での治療はほぼノースロー期間をつくり、安静にすることでの経過観察になります。
期間としては3週間〜8週間程度となるケースがほとんどです。
骨の変形がみられた場合は手術の可能性も
痛みがあっても我慢して投球を続けてしまい、症状が進行すると骨が変形してしまう場合もあります。
この場合は手術が必要になることもあり、治療は年単位の長期に及ぶ可能性が高くなります。
将来的にも影響を及ぼしてしまうケースもあるため、痛みを漢字た場合は我慢せずに安静を保つことが大切になります。
また、親としては痛い素振りや肘を気にする素振りが無いかをよく観察するように心がけましょう。
簡単にできる野球肘のチェック方法
1.【野球肘のチェック】肘の曲げ伸ばしをチェック
左右の腕を前に伸ばします。
この時、肘が伸びきるようにしてください。
利き腕が反対の腕と同じように伸びるのであれば問題ありません。
肘を伸ばしきると痛みがあったり、無意識にかばってしまって伸ばしきれない場合は要注意です。
同様に肘を曲げてもチェックします。
こちらも利き腕の肘が反対側の腕と同じように曲がるかをチェックしてください。
曲げた際に痛みが無いかチェックしましょう。
2.【野球肘のチェック】肘の内側を押す
次に肘の内側赤丸のポイントを押してみましょう。
肘の内側を押した際に痛みがあるかをチェックします。
小学生の野球肘は内側の靭帯を痛めるケースが多いため、曲げ伸ばしだけでなく必ず肘の内側のチェックも行いましょう。
肘の曲げ伸ばしや内側の痛みがある場合はすぐに病院へ
野球という競技は多くがトーナメント形式で、負ければ終わりというものがほとんどです。
それだけにチームとしてもベストメンバーで毎回臨むことになり、必然的にピッチャーの負担が増えていく、という構造的な課題があります。
野球はこうした構造的な問題は常に指摘されながらも変えようとする体質のない大人たちが運営しています。
指導者も子どもの体を守ってくれる人は多くありません。
一番身近にいる親が守ってあげなくては壊されてしまうリスクの高いスポーツです。
他のスポーツに比べて見えにくい怪我でもある野球肘について、基礎的な知識を持ち、常に怪我に気を配るようにしましょう。
ひいてはそれが大切なお子さんを守ることにもつながります。
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