同学年の子は試合でもヒットをバンバン打つし、外野の頭を超えるような長打まで打つのに自分の子どもはなかなか打てなくて、というお悩みは多く耳にします。
決して自分の子が頑張っていないという訳ではないのに、どうして差がついてしまうのかと考えている方も多いのではないでしょうか。
公式戦でチャンスでの凡退は子ども自身も悔しいですし、一生懸命に応援している自分も悔しいですよね。さらに他の親からの視線が痛かったりなんてこともあると思います。
試合でヒットを量産する子はどういった練習をしているのか、小学校3年~4年生くらいのお子さんがいる方を中心に効果的な練習方法をご紹介します。
ヒットが打てない原因とは
試合でヒットが打てない。
低学年の場合、最も多い原因は「ボールがバットに当たらない」ということです。
では、なぜ当たらないかというと大体3つの理由で説明がつきます。
- ストライクゾーンがわかっていない
- タイミングが取れていない
- 緊張やアウトを怖がってバットが振れない
ストライクゾーンを理解する練習法
小学校低学年でよくあるのが、打てっこない高めのクソボールを振ってしまったり、ワンバウンドするようなボールを振ってしまうこと。
経験が少ないために起こる低学年あるあるの一つですが、逆を言えば早めにストライクゾーンがどこかを見極める力がつけば一気にヒットへ近づけます。
ストライクゾーンを身につけるための練習法はバドミントンのシャトルを使った練習法が効果的。
親子で一緒に取り組める上にそれほど広いスペースがなくてもできるバッティング練習です。
シャトル独特の軌道でミート力をつけるほかに、ストライクゾーンの習得にとても効果的な練習です。
また、シャトルバッティングは実践に近い形(バッターの正面からシャトルを投げる形)での練習なので、降り遅れることが多い低学年のタイミングを取る練習にも役立ちます。
アウトになるのを怖がってしまう子には
子どもは、三振することを極端に怖がったり、空振りを怖がったりしてバットが振れないという子が少なくありません。
低学年のうちは特に、指導者や親は「三振OK!しっかりバット振ってこよう!」といった前向きな言葉で後押しすることが大切です。
親ならば、試合前には三振が恥ずかしいことではないことを教えてあげ、結果三振したとしてもナイススイング!とフォローの声かけを忘れないようにしましょう。
見守ってくれる人がいると思えば、子どもにとっても非常に心強いものです。
【ヒットを打つために】低学年のうちは練習はステップを踏もう。
まずヒットを打つために今のわが子はどのような状態にあるのかをチェックすることが大事です。
- 素振りで鋭いスイングができているか
- 凡退した時の内容(三振、内野ゴロ、フライ)
まず、この2つを最低限チェックしましょう。
素振りで鋭いスイングができているか
ここでは、基本となる素振りで力強いスイングができているかをチェックしてください。
目安はブンッ!という音がするかということと、バットが波打っていないかということ。
基本中の基本となるので、ここができていなければ地道な素振りでスイングを安定させることがまず必要になります。
バットが波打っている場合はバットが重すぎたり長過ぎる可能性があります。
その場合はバットを軽くするという選択肢も検討するといいでしょう。
凡退したときの内容
三振が多い場合は三振の内容にも注目してみてください。
ストライクゾーン付近にきたボールを空振りしている → ミート力アップの練習
クソボールを空振りしている or 見逃しが多い → ストライク・ボールの見極めの練習
内野ゴロや凡フライが多い場合はバットの出方に問題がある可能性があります。
叩きつけるような打ち方や、バットが下から出てくると強い打球が返せずに内野ゴロやフライになってしまうことが多くなります。
バットの出方に問題がある場合はレベルスイングで振る練習が必要になります。
鋭いスイングをするための練習
素振り
もっとも基本的な練習が素振りを繰り返すことになります。
ただ小学校3~4年生で、しっかりとしたスイングにも慣れていない子に何百回と素振りをさせる必要は無いと思っています。
1日20~30回で十分だと思います。
ただ、2つの大事なことがあります。
1つはその場にお父さんがついて見てあげること。
お父さんが見ていることで、子どもの集中力が変わります。
集中力が高い状態で行うことで練習の質が格段に上がります。
お父さんが「良い」と思ったときにはすかさず「ナイススイング!」と声をかけてあげることも質を高めるのに一役買うと思います。
1回の回数よりも継続が大事
2つめは継続すること。
1日100回素振りをして、他の日をお休みするよりも1日20回を週5回行った方が断然スイングの力強さは身につきます。
私の息子も3年生のころ、1週間毎朝20回の素振りを繰り返してスイングの力強さが増して外野までコンスタントに打球を飛ばせるようになりました。
子どもは3日続けると見違えるように技術がつくことがあります。
動作の正確性や再現性は低いかもしれませんが、技術の身につくスピードは大人とは桁違いに早いのです(5歳~12歳は運動神経の発達が著しい「ゴールデンエイジ」と呼ばれています。)。
西川きよしじゃないですが「小さなことからコツコツと」が大事だと思います。
ミート力アップの練習
バトミントンのシャトル打ち
バトミントンのシャトル打ちが効果的です。
4〜5メーター離れて正面に立ってシャトルを投げるだけです。
シャトルは風の抵抗を受けてバッターの前で急に減速するので、しっかりシャトルを引きつけて強いライナーを返すように打つことでミート力のアップが見込めます。
試合で突っ込んで打ってしまう子にも効果的な練習になります。
シャトル打ちは選球眼も養える
また、クソボールを振ってしまって三振が多いという子の練習にもなります。
シャトルは軌道が山なりになるので、ボール球は振らないという練習にも効果的です。
最初のうちはバットに当てることから始めて、徐々に強く打つように練習するといいでしょう。
実際に打って飛ばすことができるので、結構飽きずに練習に取り組んでくれると思います。
シャトル打ちの弱点は風
シャトル打ちの弱点は風に弱いこと。
強風が吹くとバッターまで届かない、強烈な変化球になるなどが起こって練習にならなくなります。
Amazonなどで50個入ったバッティング練習用のシャトルが売っています。
シャトルなので打ってもそこまで遠くまで飛びませんので、スペースに限りがある場合でも練習できることもメリットです。
ゴロや内野フライが多い場合の練習にはティーバッティング
当たるようになったら飛距離を出す練習に取り組む
バットには当たるけど、弱いゴロや内野フライが多いのは、
1.パワー不足
2.バットの出方が悪く、ボールを捉えられていない
のどちらかになります。
小学生のうちは学年によるパワーの差は顕著に出てしまうので、低学年のうちは仕方がないとも言えます。
とはいえ、試合に出る以上はなんとかしてヒットを打って欲しいというのが親心というものですよね。
また、パワーが多少足りなくてもバットでボールを捉えることができれば、強い当たりを返すことは可能です。
そのために効果的な練習法はティーバッティング(いわゆる置きティー)です。
ティースタンドを利用して、止まっているボールを打つ練習になります。
止まっているボールは意外に遠くに飛ばすことが難しいです。
試合ではピッチャーの投げた球を打つので反発力が働く分、遠くに飛ばしやすいのです。
ティーバッティングで遠くまで飛ばせるようになれば、しっかりミートすることができればボールは飛ばせるという感覚が身につくはずです。
置きティー+ネットで家でも練習できる
ティースタンドとネットがあれば、家でも置きティーバッティングの練習ができます。
ネットの真ん中に強い打球を返す形を練習しましょう。
子ども一人でも出来るのですが、打つたびに自分でボールを置くのは結構集中力が削がれます。
お父さんが横でボール置き役としてついてあげると飽きずに取り組めるでしょう。
お父さんも一緒に勉強しよう
野球経験者で子どもも野球をやっている方ならこれまで教わったことを子どもに同じように教えてあげることはできると思います。
ですが、野球未経験ながら子どもが野球を始めたというご家庭も少なくないでしょう。
我が家も同じです。
私もコーチや監督の言葉に耳を傾けながら子どもと一緒になって1から学んできました。
子どもと一緒になって考えながら練習することで、子どもはどんどん上手になっていきますし、試合で活躍することで他では味わうことのできない感動を子どもからもらうことができます。
勉強するといっても、練習法の本やDVDを見たりYoutubeにもたくさんの練習法が紹介された動画があります。
そういったことから吸収した知識を子どもの成長に合わせて一緒に取り組むだけです。
紹介したティーバッティングなどは、はじめのうちは止まっているボールに空振りすることもよくあります。
ですが、30分もつきそって行えば子どもはみるみる成長します。
スラムダンクの安西先生のように日々成長する姿を見ることは最高の道楽です。
子どもと一緒に楽しみながらスキルアップを目指してみませんか。
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