投げると肘が痛い。それは野球肘かも
ボールを投げると肘が痛い、腕を伸ばした状態にすると肘が痛む。
こうした症状は「野球肘」かもしれません。
「野球肘」は小学生には非常に多くみられます。
近年は少年野球人口が減少して、1チームでピッチャーを出来る子は1人〜2人というチームも珍しくありません。
その中で練習〜試合をこなすことで肘への負担が大きくなり「野球肘」として症状が現れてしまうことがよくあります。
小学生は肘の内側が痛むことが多い
小学生の野球肘に多いのが、肘の内側に痛みがあることが多いタイプ。
肘の内側にある内側側副靭帯が痛んでいるケースです。
治療法としては、重症なケースを除けば投げない期間を設け安静にすることで様子を見るケースがほとんどです。
重症化すると安静期間が数ヶ月に渡ったり、手術ということもあり得ます。
日頃からお子さんの様子をよく観察したり、痛みがある際はすぐに言うようにするなど早期発見ができるようにしておくことが大切です。
野球肘の予防・改善のストレッチ
①手首のストレッチ(腕の内側の筋肉を伸ばす)
手首から肘にかけての筋肉をほぐすことで肘関節にかかる負荷を減らします
- 手を前に伸ばし指先を下に向けるようにする
- 反対の手で伸ばした手のひらを胸に寄せるように押す。
このとき、手首から肘の内側にかけての筋肉が伸ばされている感じがわかるくらいまで伸ばす。
②手首のストレッチ2(腕の外側の筋肉を伸ばす)
腕の外側の筋肉も同時に伸ばすことで、バランスを保ち肘への負担を減らします。
- 手を前に伸ばし、掌を自分の胸に向けるようにする
- 反対の手で手の甲を抑えて胸に寄せるように押す。
腕の外側の筋肉に伸びている感覚があるところまで伸ばす。
③上腕のストレッチ(力こぶができる部分の筋肉を伸ばす)
力こぶができる筋肉(=上腕二頭筋)を伸ばします。
- 腕を肩の高さまで上げ、横に地面と並行に伸ばす。
- 手のひらを背中側に向けるようにねじって軽く後ろ側に倒す。
④上腕のストレッチ2(二の腕の筋肉を伸ばす)
二の腕の筋肉(=上腕三頭筋)を伸ばします。
- 腕をまっすぐ上にあげて、軽く肘を曲げる。
- 反対の手で曲げた肘を抑えて二の腕の筋肉を伸ばす。
⑤肩のストレッチ
肩まわりが固くなると肘を中心とした投球になり、肘関節への負担が大きくなります。肩の可動域が確保できるようにしっかり伸ばします。
- 手の甲を腰に当てて体を前側にひねる。
- 反対の手で肘を抑えてしっかり伸ばす。
たった5つの動作で肘への負担を軽くすることができるストレッチです。
練習前と練習後にそれぞれ行うことで筋肉や肩関節が固くなることを防ぎます。
これらのストレッチを動画で見ることができます。
野球肘を予防するためには投球フォームの修正が必要
野球肘は肘への負担が大きくなりすぎることが原因で起こります。
肘周りの筋肉や肩の可動域を広げることで、肘への負担を最小限にすることはできますが、投球フォーム自体が肘に負担のかかるフォームになっている場合もあります。
投球フォームのクセは修正するのは難しいものです。
ましてや、少年野球のように指導者がつきっきりでみてくれるような環境ではない場合は気づいていても放置されることも少なくありません。
一番子どもの体を守ることができるのは親です。
野球肘に悩まされているお子さんをお持ちならぜひ親子で投球フォームの修正にとりくんでみてください。
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